こんにちは!国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」広報インターンの藤井です。
今回は、前回に引き続き、2015年にJVCのHPで公開されたスタッフインタビューを紹介します!
国際協力分野やNGOで働く人って一体どういう人たちなんだろう…?という疑問が解消される内容になっているかと思います!
国際協力に興味がある人、就活を控えている人(私もその1人)、NGO職員のバックグラウンドに興味がある人…皆さんにとって面白い内容だと思いますので、ぜひ楽しみながら読んでください!
注:役職は2015年当時のものとなっており、現在とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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広報インターンの清水です。アフガニスタンでは不安定な治安状況のため、日本人スタッフが事業地に駐在・出張できない状態が続いています。そんな中で東京から熱心に支援を続けるアフガニスタン事業統括の小野山さん。その強い想いや熱意はどこからくるのでしょうか?今回のインタビューでは、小野山統括のダンディなヒゲについても迫っていきたいと思います。
国際協力に携わろうと思ったきっかけは何ですか?
僕が小学校2年生くらいのころから、父親が仕事の関係で韓国に約7年、単身赴任をしていたんです。僕は福岡に住んでいたので韓国はわりと近く、家族で父親に会いに行くこともありました。今からは想像もつかないかもしれないけれど、韓国は軍事政権・独裁政権と言われる時代もあって、民主派が弾圧されたりもしていました。
子どものころ韓国を訪れた時の写真だそうです。ヒゲがない小野山さんは激レア!
当時、海外へ行くこと自体初めてで、飛行機ですら初めてだった時に、韓国の空港に兵士がいるということに大変衝撃をうけたことをよく覚えています。また、道を歩いていると「イルボンサラム。イルボンサラム。(韓国語で"日本人"という意味)」という声が聞こえることがありました。何が何だかよく分からなかったので怖く感じた体験から、だんだんと「昔、戦争があったんだ」「日本人と韓国人は違う民族なんだ」と分かってきて、戦争などの過去の歴史を意識するようになりました。これが、今の仕事に就くきっかけというか原体験なんですけど、多感な時期だったのでインパクトが大きかったですね。
父親自身も色々と苦労していたようですが、7、8年韓国で仕事をしていたので、最終的には韓国語がベラベラになり、韓国人の同僚と酒を酌み交わしては大笑いするような仲になっていました。その様子を間近で見て、「自分は戦争とか過去の歴史を意識するようになっていたけど、1対1の人間になったらそんなこと関係ないし、一個人同士が酒を飲んでバカ話をできるようになるんだ」というのを肌で感じましたね。「国と国って実は関係ないんじゃないかな」と思うようになりました。
こうした経験から、広~い世界に暮らす市民としても役に立てることはないかと、漠然と考えるようになりました。当時は「NGO」なんて言葉もなく、国連とかもよく分かっていなかったので、具体的にこういう仕事に就くとは考えていませんでした。自分の想いをどう仕事にできるのかな、という感じでした。子どもの時からなんとなく持っていた想いを、今、かたちにできたというところでしょうか。
大学生活で打ち込んだことは?
今の仕事に直接結び付くような、まともなことは、まったくやってないですよ。バレーボール部に所属して、バイトをして、というごく普通の大学生でした。福岡の田舎から東京に出て、正直、大学の「講義講義した」授業に幻滅していました。昔から漠然と抱いていた想いだけはずっとあったけど、なにをやったらいいか分からないし、それをかたちにできないしなぁ...と大学時代は腐った感じでしたね(笑)
卒業する頃に「かたちにしないと」と思って国際関係を学びに大学院に進学し、日本のNGOにボランティアをしにいきました。そこではシンポジウムの手伝いやニュースレターの整理など諸々の事務作業をしました。ニュースレターを整理していると、海外のNGOのニュースレターを読むこともあって、当時の日本では紛争問題を扱う団体は少なかったけれど、海外にはそういうものがあるということを知りました。それからは塾でアルバイトをしたり、放送局で旧ユーゴの紛争を扱った番組制作のアシスタントやったりしましたが、アメリカでのインターンシップが可能な大学院プログラムの選考に通ったので渡米しました。帰国後は他NGO勤務を複数経てJVCにきました。
他NGOではスリランカに駐在し、内戦時や津波後の復興・救援活動に従事していたそうです。
アフガニスタンは現在、情勢上なかなか現地に行ったりできませんが、思うことはありますか?
それはすごく辛いことです。だって、一緒に仕事をしたり、なにか手助けになれば、と思う相手の人たちの様子が直接分からないですからね。現地スタッフとはパキスタン、インドやドバイなどの第三国で会議をもったり、日々のスカイプなどでやりとりをしています。スタッフやメディアを通じて、人よりはアフガニスタンについて知っているけれど、体感として分からないっていうジレンマはすごく辛いですよね。その国を好きになるって、普通はその国の空気や食べ物、文化、人とかを含めてじゃないですか。それを体験できないというのは正直すごく辛いですよ。
でもアフガニスタン事業の場合、日本人スタッフが現地にいないこともあって、現地のアフガン人スタッフの頑張りがすごいんです。最初は考えてもいなかったような仕事上の行き違いなどがあっても、お互いの話し合いを経ると納得してくれ、次の時には頑張ってお互いに目指すものを持ってきてくれるんです。現地に行けず、辛いことのほうが多いですが、そういうやりとりができた時は、心底嬉しいですね。
なんとこのインタビューの後、3年ぶりのアフガニスタン訪問が実現!首都カブールにて現地スタッフと撮った写真をご提供いただきました。1人だけ写っている女性は、小野山さんの同僚のアフガニスタン事業担当の加藤さん。加藤さんの右隣が民族衣装を着た小野山さんです。皆さん良い笑顔!
つづく…
いかがでしたでしょうか?このつづきを読みたい方はぜひこちらからHPをチェックしてください。
それでは最後までご覧いただきありがとうございました!