世界の現場から~JVCの中の人ブログ~

国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」のスタッフ・インターンが綴る、あんなことやこんなこと。

最終回:2015年度広報インターン 清水春香/渡邊由香

 

みなさん、こんにちは!そして、あけましておめでとうございます🎍✨

広報インターンの庄司です。

 

少し間が空いてしまいましたが、今回も2015年にJVCのHPで公開されたスタッフインタビューを紹介します!  

NGOで働く人たちには様々なバックグラウンドがあり、国際協力分野に興味がある人はもちろん、就活中の人などにも面白い内容だと思いますので、是非楽しみながら読んでいただけたら幸いです😊 

 

注:役職は2015年当時のものとなっており、現在とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

 

 

 

 

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広報担当の大村です。2015年10月からはじまったこのスタッフインタビュー、早いもので最終回です。2015年度広報インターンの清水さん、渡邊さんは合計19人のスタッフインタビューを実施し、自分たちの手で、記事に仕上げてきました。ただでさえよく喋るスタッフの多い中(笑)、現役大学生である2人は時間をやりくりして、時にはインタビューに関する本を読み、時にはインターネットで検索し、また時にはスタッフに相談しながら、この全19記事をつくりあげました。 「もっとNGOで働く人たちのことを知って欲しい」という2人の強い想いのもとはじまったこの企画、最終回はこの2人にスポットライトをあててみたいと思います。(このインタビューは2016年3月に行ったものです)

 

スタートはやや緊張気味・・・?左が渡邊さん、右が清水さんスタートはやや緊張気味・・・?左が渡邊さん、右が清水さん

 

まずはじめに、インタビューの感想を率直にどうぞ

渡邊:本当に楽しかったけど、記事をつくるのがこんなに大変だとは!と思い知りました。話を聞いた時はたしかに面白かったのに、自分が記事に起こすとつまらなくなってしまう。その時の空気感とか温度とか、どう伝えれば読者に届くのか、試行錯誤の日々でした。スタッフに相談したり、自分で色々なインタビュー記事を読んで研究してみたり、自分が読んで「面白いな」と思った記事の構成を真似してみたり、得るものの多い半年間でした。

 

清水:同じく、私もここまで記事をつくるのが大変なことだとは思わず、苦労しました(笑)不特定多数に閲覧される、団体のHPに載るものだという以上、責任も大きい。たくさん話をしたからといって、全部を記事に起こすとものすごい量になって間延びしてしまったり、、、。取捨選択をして、印象的だったエピソードを中心にまとめていくなど、多くのことを実践で学びました。

 

一番心に残ったエピソードは誰のどんな話でしたか?

渡邊:パレスチナ事業担当の並木さんのエピソードで、パレスチナで男の子にナンパをされた話です。インタビュー中に並木さんの言った「紛争地だって、人は恋をするし、ナンパだってする。そこに変わりはないし、私はそれを伝えたいから、アラビア語を勉強することを決めた」という言葉は、私に大きな気づきを与えてくれました。初めて紛争地の人を身近に感じることができたし、言われてみたら当たり前のことなのに見えなくなっていた部分を、ガツンと私に届けてくれました。

 

実体験に基づく並木さんの話は、どれも「パレスチナ」という未知の地域を身近に感じさせてくれるものだったそう実体験に基づく並木さんの話は、どれも「パレスチナ」という未知の地域を身近に感じさせてくれるものだったそう
 

清水:コンサート事務局石川さんの、就職活動の話ですなかなか就職活動の波に乗れなかった当時の話は、裏表のない石川さんをそのまま表していて、素敵だなと思いました。いつのまにかJVCのボランティアチームが居場所になり、アフリカに強い興味を持ってエチオピア渡航するまでのエピソードの中で出てきた「やりたかったのにやらずに安定を求めた後悔の方が辛い」、「自分で決めたことなら、後悔する結果になったとしても責任がとれる」という言葉は、留学するかどうか悩んでいた当時の自分自身の心を大きく揺さぶりました。私は来年から留学をすることに決めたのですが、この石川さんのインタビューがきっかけで、「自分に言い訳したくない。一歩踏み出そう」と思って行動することができたように思います。

 

留学に悩んでいる時に本当に良いタイミングで、石川さんの経験を聞くことができたそう。これも運命?!留学に悩んでいる時に本当に良いタイミングで、石川さんの経験を聞くことができたそう。これも運命?!
 

インタビューをしてみて初めて分かったことはありましたか?

渡邊:NGOスタッフになるまでに、皆さん色々な道のりを経ているということです。加藤さんのように学生時代からこの道一本!という人もいれば、宮西さんのように色々な経験をしてから転職をしている人、9.11や3.11が契機になっている人もいて、いま同じ場所にいてもきっかけは人それぞれなんだな、というのが印象的でした。

 

清水:この世界への入り口、きっかけそのものは誰にでもあるようなことで、疑問を感じるようなこと、何かしたいと思うことが起きた時に、純粋に「行動したかしないか」の違いなんだな、と気付きました。行動を起こした人がここには集まっていますが、きっかけ自体は特別なことじゃなく、報道だったり、旅行だったり、小さな頃の想い出だったり、普通に生活していれば誰にでも起こり得るようなことだと知れたのが、大きな収穫でした。

 

「もっとNGOで働く人たちを知って欲しい」という2人の想いから始まったこの企画ですが、一言で表すとどんな人たちでしたか?

渡邊:ズバリ、「迷いのない人」です。長く勤めた会社を辞めたり、進路を変えるには皆さん何かしら迷いがあった上で決断されているのかと思っていましたが、大きな決断をする時に「迷わなかった」と答える人が多くて驚きました。迷うより先に「やりたい」「変えたい」「知らせたい」という想いがあって、それが行動のベースになっている人が多いと感じます。

 

清水:ズバリ、「思ったより普通の人」です。「普通の人で良かった!」という感じでしょうか。NGOで働く人って特別な人だと思っていましたが、皆さん休日には公園でお子さんと遊んだり、日常生活を営む普通の人たちでした(笑)。変わった人が多いとか色々聞くことはありますが、私は逆に、みんな1人の普通の人間なんだな~、と実感した1年でした。

 

だいぶ緊張がほぐれて本調子に・・・笑だいぶ緊張がほぐれて本調子に・・・笑
 

共感した考え方や、座右の銘はありましたか?

渡邊:ラオス事業担当の平野さん座右の銘「花に嵐のたとえもあるさ、さよならだけが人生だ」と、その選択理由が、共感というか、新たな発見でした。「縁を大事にする」という考え方はべースにありつつも、「必ずしもずっと繋がり続けているのが良いというわけではなく、離れていても、いつか再会した時にその縁を大切にしたら良い」という考え方は、単純にかっこいいなと。今後の自分の行動指針にしていきたいと思っています。

 

清水:やはりコンサート事務局の石川さんの考え方です。あとは複数のスタッフが口にしていた「経験は無駄にならない」という言葉も、深く心に残っています。留学に迷っている時にこれらの話を聞いたことで、「無駄にはならない、やってみよう」と前に進むことができました。

 

1年間のインターンを終える2人。今後の予定と抱負を教えてください。

渡邊:私は今まであまり冒険をしたこともなく、進路についてもまっすぐ、公務員一択で進んできました。インターンも、海外に興味があったというよりは、今後の人生経験の1つにしたいという気持ちが強かったです。でもこの1年、たくさんの人に触れ、話を聞き、知らなかった世界を知り、少し自身のことをゆっくり考える時間が欲しいと考えるようになりました。このまますぐに就職活動に入るのではなく、一度腰を据えて将来を考えたいなと。なので来年は1年休学をして、アルバイトをしながら将来について考えることに決めました。この1年で得たインプットを自分で消化しながら、前進して行きたいです。

 

清水:迷っていた留学、4月からオーストラリアに旅立ちます。何もかもが初めてで知らないことだらけですが、結果はどうあれ、迷っているならやってみよう!と思えるようになった1年でした。どんどん新しいことに挑戦する場を自らつくって、それを乗り越えて自分の力にしていきます!

 

これからが楽しみです。最後に、この1年を、漢字一文字で表してみてください。

突然のことに、かたまる2人。「無」・・・突然のことに、かたまる2人。「無」・・・
 

渡邊:「縁」。自分がここでインターンをしたのも何かの縁だし、進路についての考え方が変わったのも、縁。ご縁は大事にしながらも、必ずしも継続的なつながりを求める必要はないと知れたのも、縁です。1年間、良いご縁に恵まれました。

 

清水:「考」。常に考え続けた1年でした。自分の考えを求められることも多いので、ニュースを見ては考え、大学の授業を受けては考え、積極的に物事を考えるようになりましたね。インタビューにしても、「どう書けば伝わるのか?」、受け取る側の目線で、客観的に考えるようになりました。受身にならずに、考え続けた1年、これに尽きます!

 

渡邊さんは、「縁」渡邊さんは、「縁」
清水さんは、「考」清水さんは、「考」

最後にもう1つ・・・

大村:2人のアイディアで、スタッフ似顔絵リレーをしたけれど(インタビューを受けたスタッフが次の人の似顔絵を描く)、第1回の谷山さんだけ前の人がいないので似顔絵がありません。さみしがっているので、描いてあげてください。

人には気軽にお願いしてたけど、いざ自分が頼まれると大変!という2人(笑)描きながら笑いが止まりません人には気軽にお願いしてたけど、いざ自分が頼まれると大変!という2人(笑)描きながら笑いが止まりません
 
なんとか完成するも、笑いが止まらない・・・笑なんとか完成するも、笑いが止まらない・・・笑
 

ここで偶然近くに座っていたアフガニスタン事業加藤に、どちらがより似ているか、ジャッジをお願いしたところ、渡邊さん(左)の作品が選ばれました。

 

喜びの瞬間。普段割と物静かな渡邊さん、渾身のガッツポーズが出ました喜びの瞬間。普段割と物静かな渡邊さん、渾身のガッツポーズが出ました
 

          髪型に立体感がないとのこと(笑)

   手先の器用さに定評のある加藤画伯から、細かい講評が。髪型に立体感がないとのこと(笑)

 

渡邊作。優しくも意思のあるまなざしを表現できたと本人談清水作。「私はホクロの場所(目の横)を覚えていたんです!」との弁

2人の作品はこちら。

左:渡邉作)優しくも意思のあるまなざしを表現できたと本人談

右:清水作)「私はホクロの場所(目の横)を覚えていたんです!」との弁

 
 
 
似てるじゃない、と嬉しそうな谷山。清水さん、ホクロの位置、ばっちりですね!似てるじゃない、と嬉しそうな谷山。清水さん、ホクロの位置、ばっちりですね!
 

谷山本人も大満足?の仕上がりでした。インターンも代表もスタッフも関係なく真剣に議論したり、こうやって笑いあえるひとときが、JVCインターンの1つの魅力なのかもしれません。清水さん、渡邊さん、改めて1年間、お疲れ様でした!

 

20160721-i-15.jpg

 

2人は3月で1年間のインターンを終えましたが、4月からまた新しい広報インターンが入ってきてくれました。2016年度も「インターン発」の企画が始まるかもしれません。どうぞお楽しみに!

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いかがでしたか?

 

ついに、2015年度分が終わってしまいました、、!

この年のインターンは、なんと19人にインタビューし、記事にしたという驚きの量をこなした先輩たちです。

 

私も実際にインタビューを行ってみて気づいた、大変さ。

その人をひきだすインタビューの仕方や文章の書き方、

見習うところがたくさんありました。本当に尊敬します!

 

今後も、過去のスタッフインタビューの紹介や、

 近々、新たなスタッフインタビューも更新する予定なので、

そちらも合わせて楽しみにしていてください😊

 

私のインターン生活は残り僅かですが、

今年もどうぞ、よろしくお願いいたします🦔🙏

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

それでは、また!

 

 

 

 

 

 

 

 

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